鎌倉市議会総務常任委員会可決
    江別市議会・東大和市議会趣旨採択 を足がかりに、
         辺野古新基地建設の日米合意見直し決議実現を!

                                無防備地域宣言運動全国ネットワーク事務局  11年52号2面              
 
 28自治体議会へ陳情・請願

 新基地建設反対の沖縄の民意は確固としてある今、沖縄から基地撤去を実現する道筋をつけるための鍵は本土の連帯の闘いだ。無防備全国ネットでは、この秋「沖縄県議会決議を尊重し日米合意見直し・撤回を政府に求める自治体決議」を自らの居住地の自治体議会に対し採択を働きかける運動を呼びかけてきた。9月以降で北海道3議会(札幌市他)、関東13議会(鎌倉市他)、関西12議会(大阪市他)計28自治体議会へ陳情、請願が行われ、多くは12月議会で審議が行われた。
 その結果、12月議会では意見書採択に至った議会はないが、北海道江別市議会と東京都東大和市議会で趣旨採択、神奈川県鎌倉市議会で常任委員会で可決された(本会議は不採択)。江別市は本会議採決の結果12対13と惜しくも意見書採択にいたらなかったものの趣旨採択されたもので、「日米合意見直し」と題した沖縄以外での決議は趣旨であれ初めてである。
 この請願や陳情に際しては、学習会、議会議長宛請願署名や街頭での宣伝行動(各地)、辺野古新基地建設を問う街頭でのシール投票(東京都北区)など、地域で普天間基地閉鎖と辺野古新基地建設反対を訴え、沖縄だけの問題にせず自分たちの問題として取組むことを呼びかけた。その中で、請願署名に多くの方が署名をし激励を受けた。
 議会では、結果として賛成しなかった会派も「陳情者の思いは理解できる。」「沖縄の人々の生活・安全を脅かしている基地の撤去・縮小はこれからも求めていきたい」(神戸市)「日米安保は不可欠だが政府は負担軽減は図るべき」(江別市)と「防衛外交は国の専管事項論」のみで対応できなくなり、「この問題は国の問題であり慎重に考えるべきだが、今回については結論を出すべき」(鎌倉市)と賛成にまわる会派も現れた。このように、地域で議会で世論と議論を一定作り出した。
 しかし、一方で多くの自治体議会では、「(沖縄県から)離れている品川としてはわかりづらい」(東京都品川区 自民)「外交と沖縄県民の思いは別。反対」(同 民主)などの意見が出されたり、民主、公明、保守は審議でひと言も発せず否決する(京都府宇治市、滋賀県大津市等多数)という、沖縄の痛みへの配慮も自治の観点も皆無という相も変らぬ市民不在の議会の現状をさらけ出した。

 世論調査でも「日米合意見直し」要求が過半数

 12/16朝日新聞全国調査では、「日米合意見直しを求める」が59%に上っており、国民世論も理も辺野古新基地反対にあることが明確になっている。その中での、新防衛大綱にみられる南西諸島への自衛隊強化や仙石官房長官の「甘受」発言、そして菅首相の沖縄訪問での「辺野古がベター」発言などは許すことはできない。今こそ、基地撤去へ運動を強化するときである。
 今後は、12月議会での全国の傾向を分析し、この秋つかんだ変化を手掛かりに、必ず自治体決議を実現しよう。「高みの見物を決め込むなら納得いかない。ヤマトンチュは観客ではなく、振る舞いが問われる主役のはずなのに」(12/1京都新聞『取材ノートから』)のとおり、今こそ本土での闘いを強めるとき。3月議会でも取り組みを大きく拡大しよう!

   【東大阪市】 11/5 名護市議・東恩納さんを迎え市民のつどい
            自治体意見書案を提案 実現へ学習会
                        東大阪市  藤田 なぎ  11年52号3面             
    
  東恩納琢磨さん関西スピーキング・ツアー初日に開催

 11月5日、東恩納琢磨さんの関西スピーキング・ツアー初日、東大阪市市民会館でのつどいをもちました。当初、東恩納さんに来ていただくのはとても無理だろうと、11月半ばに予定していた「沖縄・普天間問題を考える市民のつどい」を繰り上げてのとりくみで、正直準備不足のまま。それでも今年7月に持ったつどいに参加してくださったご近所の方や、仲間の元同僚の人の顔も。地域外からも足を運んでくださって26名での集まりになりました。東大阪市ではまだ無防備地域宣言運動には手が届いていません。私も年齢がら家と親の施設や病院に行き来する日々ですが、先日の沖縄県知事選、伊波洋一候補へのカンパも含めて、まずは皆さんに感謝です。
 当日は、沖縄・普天間問題に関する「5・28日米共同声明の見直し」を求める沖縄県その他の意見書、これを尊重するよう政府に要望する東大阪市としての意見書案や、これに向けた学習会なども提案しました。

  「あんな市議会」だからこそ市民がまともな要求を!
 
 ところで市議会の方ですが、これが問題。もともとは保守会派の内部割れに端を発して、ここ何年か正常な運営がなされず、議会スケジュールは「休会」だらけ。12月に入った今も何と9月市議会をやっている状態です。あんな議会に陳情や請願をしたって・・・という声も聞こえてきますが、あんな議会だからこそ、市民がまともな要求をまともにつきつけていくことが大切だと考えています。
 東恩納さんのお話は、名護市会議員になって、あの巨大なジュゴンの模型やぬいぐるみを「資料です」と言って議場に持ち込んだエピソードも交えて、とても明るくて親しみの持てるものでした。そして何より本土での自治体意見書運動の重要性を再認識させてくれたと思います。県内移設NO!という沖縄の民意に本土はどう応えていくのか、どう連帯していくのか。基地を「分担」することではなく、ともに基地をなくしていく闘いの内実が、今本当に問われていると思います。
 大阪を離れる前に東恩納さんは「皆さん、ぜひ記者会見をもってください」と言われました。11月18日、取材に来られた朝日新聞の若いTさん。会見の場所では意見書運動のことがよく理解できなかったので・・・とたまたま在宅していた私の方に電話してこられました。彼女の問題意識は、本土も基地分担をということをどう考えるのか、という点にあったようです。こちらの真意を必ずしも正確に受け止めてくれたわけではありませんが、28日、一応記事の中で市民のとりくみとして触れられてはいました。県知事選当日のこの日、私たちはミニ学習会を持ちました。知事選での勝利はかないませんでしたが、もはや沖縄の民意の逆行はあり得ないでしょう。軍事に依存しない平和を拓く力を、自分たちの町から育てていかなければとの思いを強くしているところです。
        
  
【情勢】「専守防衛」を捨て「動的防衛力」
  −海外展開を打ち出した新防衛大綱  その1 牽強付会の情勢分析

          無防備地域宣言運動全国ネットワーク事務局 矢野 秀喜   11年52号4〜5面

  菅内閣が「新防衛大綱」を閣議決定

 12月17日、菅内閣は「新防衛大綱」を閣議決定した。今後10年間の日本の「防衛力の在り方」を方向付けるものだ。それに対し右派メディアからは、「機動性ある自衛隊へ転換急げ」(「読売」)、「日本版NSCを評価する」(「産経」)などと“積極的”に評価する社説が出された。しかし、沖縄の2紙をはじめ多くの地方紙は批判的ないし懐疑的な評価を出した|「ソフトパワーこそ必要だ」(「琉球新報」)、「危険すぎる政策変更」(「信濃毎日」)等。
 今回の防衛大綱は、確かに安保防衛懇報告(8・27)が打ち出した「『武器輸出三原則』の見直し」は、連立を呼びかけた社民党の反対等により明記することを見送り、「集団的自衛権解釈の見直し」についても直接には言及しなかった。しかし、中国“敵視”を前面に出しての「南西重視」シフト、「専守防衛」論との決別|「動的防衛力」へ転換などを明記するなど、今までの防衛政策を根本的に転換していく方向性を打ち出すものとなった。これは実質的改憲に踏み出し、「国のかたち」そのものを変えていくものにほかならない。この新防衛大綱の危険性について以下見ていくこととする。

 安全保障環境の分析
 @「大規模戦争の蓋然性は低下」


 「新防衛大綱」(以下「新大綱」という)は、日本をとりまく「安全保障環境」をグローバルに、またアジア太平洋地域に即して分析することから始まっている(「V 我が国を取り巻く安全保障環境」)。
 グローバルな安保環境の趨勢については、先ず「相互依存関係の一層の進展により、主要国間の大規模戦争の蓋然性は低下」したと述べている。ところが、その後に、「領土や主権、経済権益等をめぐり、武力紛争には至らないような対立や紛争、言わばグレーゾーンの紛争は増加」していると続ける。また、「大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散、国際テロ組織、海賊行為等」、「地域紛争、破綻した国家の存在」「海洋、宇宙、サイバー空間の安定的利用に対するリスク」、「気候変動の問題」などを次々と羅列し、これらのことは全て安全保障上の「課題」であり、「留意」しなければならないと言う。それはそうかも知れない。では、どう「留意」し、対処するのか?

 A「グレーゾーンの紛争」等、軍事力で解決できる問題は無い

 これらの諸問題で、軍事力で解決できる問題は殆んど(全く)ない。政治、外交、警察活動等で対処し、解決すべき問題であり、軍事は解決の妨げになりこそすれ問題解決を促すことなどない。例えば、幸いにも「武力紛争には至らないような対立、紛争」であれば、外交努力で解決しうるし、必ずそうしなければならない。北朝鮮、イランの核開発問題も多国間協議による解決が追求されている。これも外交解決以外の選択肢はないと言うべきである。他方、「気候変動」などは軍事行動によって却って悪化させられることは明白。
 しかし、「新大綱」は、「国際社会における軍事力の役割は一層多様化して」おり、何と「国家間の信頼醸成・友好関係の増進」においても「軍事力が重要な役割を果た」しているなどと面妖なことを書いている。いったい何の根拠があってそんなことが言えるのか?殆んど理解不能な論理展開である。何が何でも、軍事力を増強し、それを使って「問題解決」(?!)に乗り出したい、という意思が丸見えの「分析」=“こじつけ”だ。軍事力で解決すべき、或いはできるような課題はこの世界にはない。

 中国敵視を打ち出す

 続いてアジア太平洋地域の安保環境分析。ここでも先ず、「相互依存関係が拡大・深化する中、安全保障課題の解決のため、国家間の協力関係の充実・強化が図られて」いると記述している。「非伝統的安全保障分野を中心に、問題解決に向けた具体的な協力が進展」しているとも言っている。これがアジア太平洋地域における安全保障情勢の基調、トレンドなのだ。ところが、その後に、「一方」と続け、北朝鮮は、「地域の安全保障における喫緊かつ重大な不安定要因」「国際的な拡散防止の努力に対する深刻な課題」であると言う。さらに重大なことは、中国についても、「世界と地域のために重要な役割を果たしつつある」と規定しつつ、軍事力の近代化、周辺海域における活動の拡大・活発化などをとらえて、「地域・国際社会の懸念事項となっている」と決めつけたことである。明らかに「中国敵視」を打ち出したものと言える。

  トンデモナイ牽強付会の情勢分析

 そして、結論として、「大規模着上陸侵攻等の我が国の存立を脅かすような本格的な侵略事態が生起する可能性は低いものの、我が国をとりまく安全保障課題や不安定要因は、多様でかつ複雑かつ重層的なものとなっており、我が国としては、これらに起因する様々な事態(以下「各種事態」という。)に的確に対応する必要がある」と結ぶ。こんな文章を読んで、何を言っているのかきちんと理解できる人がいるだろうか?「多様でかつ複雑かつ重層的」(ゴマカシの論理そのもの!)な状況・問題であれば、単純に軍事力で解決できるはずはないだろう。「本格的な侵略事態が生起する可能性」が殆んどないのであれば、なおさら軍事力に依存しないかたちでの「的確」な対応を具体化することが可能であり、憲法の精神から言ってもそうすべきではないのか?
ところがこんな分析から、彼らは「専守防衛」の否定と「動的防衛力」の推進、中国敵視の「南西重視」を導き出すのである。トンデモナイ牽強付会の情勢分析と言うほかない。
    (次号に続く)
※本論文は、今号より3回に分けて掲載します。
  【北海道】  
 5・28日米共同発表の見直しを求める意見書in北海道
  江別市議会で趣旨採択   北の国から沖縄基地撤去の声あげる

                     無防備平和のまちをつくる北海道ネットワーク  谷百合子 11年52号6面
  
 ■意見書運動取り組み までの準備

 那覇市議会、沖縄県議会に次いで名護市議会が「5・28米軍普天間基地飛行場の辺野古移転の撤回を求める決議」を表明したのを聴いた時、胸に込みあげるものがあった。更に、沖縄全土の市町村の長が同意していると知って、北海道でも行動を起こさねばと思い、前段で集会を企画した。

 11月17日「どうする!沖縄の基地問題!日米安保!」
 森啓さんと清水雅彦さん(札幌学院大学法学部教授・憲法学)
 11月26日から11月30日、沖縄から金城実さんをお招きして「チビチリガマから日本国を問う」の映画上映と講演を行った。
 江別、石狩のサナテレビを見る会の仲間にも声をかけたところ、即座に意見書運動に取り組む運びとなり「沖縄に連帯する会」を結成し三市で議会へ働きかける動きになった。室蘭も金城さんの講演会繋がりで、来年の議会に向けて取り組むと連絡が入っている。

 北海道議会−最も民意度が低かった!

 今回の対応で最も民意度が低かったのが道議会である。副議長に直接会い、主旨を話した。陳情は道議会では意味がないので紹介議員を立てて請願の形をとるようにと言われたが、民主党の議員からは断られ、道議会での意見書採択は消えた。

 札幌市議会−13分間趣旨説明も継続審議

 議会提出の前に議員への働きかけをしたところ共産党は理解を示したが、自分たちが紹介議員になると色がつくから陳情がいいと勧められた。市民ネットは意見書採択の意味と意義が理解範囲を越えているらしいのでこちらが諦めた。
 意見書を浦部浩行さんと練り、A3裏表にした文章を新聞記者や議員、議会事務局に配布した。市民集会でも配りアピールに努めた。
 12月7日、総務委員会にて谷が趣旨説明を行った。5分と決められていたが実際は13分ほど話したらしい。11人の委員のうち自民党議員と共産党議員が意見を述べた。共産党は支持意見。これに対して市職員行政部から回答があった。「市長としてもこの段階で意見を述べるのは難しい。政府と沖縄の動きを見守りたい」。市長本人でもないのになぜ市長の気持ちが分かるの?と聞きたいところであったが、継続審査となったので、4月まで待つことになった。傍聴者が15人ほどあり、議会後、初めての方とじっくり交流が出来たのが何よりの成果。

 江別市議会−僅差で陳情否決、趣旨採択

 12月13日、議会で「12対13」で惜しくも陳情は否決されたが「趣旨採択」。つまり気持ちは分かるけど不採択というまやかしとは上野祥子さんの弁。議会陳述もなされず非民主的議会運営であった。しかし、趣旨とはいえ多分、「日米合意見直し」という題名のものは沖縄以外では初めてではないか。北海道新聞の江別版に大きく掲載された。(道内掲載は江別のみ)

 石狩市議会−市民の提案を審議せず

 駒井秀子さんら3人が意見書案提出。6つの会派が○×△をつけた結果審議しないことに。経過説明が不明と共産党議員が議会に抗議文を提出するとのこと。
 12月では採択には至らなかったが、年明け厳冬の議会でも頑張ります。
  
 【神奈川県・鎌倉市】6月、9月、12月と3度の陳情で委員会可決
               一歩前進した鎌倉市の取り組み

                                無防備運動鎌倉有志の会 佐川ようこ   11年52号7面  
 
 平和都市宣言が化石となっている!

 今年の3月22日に、無防備運動鎌倉有志の会主催で伊藤成彦さん(中央大学名誉教授)の講演会をひらきました。その中で、鎌倉での平和の運動の歴史についてなど貴重な内容が盛りだくさんだったのですが、「平和都市宣言が化石となっている」とのお話がありました。お話を受けて、平和都市宣言を活かさねば「もったいない」との思いを学習会の仲間で共有しました。話し合った結果、平和都市宣言を盛り込んだ陳情をして、議会のみなさんに「平和都市宣言をしている鎌倉市の市議会議員である」ことを思い出してもらうこととなりました。また、伊藤成彦さんは鎌倉市の平和都市宣言の原文を書かれたそうです。

 6月・9月議会に連続陳情  ・・・継続審議に

 私たちが日ごろから心が痛い思いをしている沖縄の状況について、自分の地域で公でも個人でも、大きくとも小さくとも、考えたり議論する機会を作るという活動をしているので、そのことを平和都市宣言を盾にし、鎌倉市議会に訴えることになりました。
6月議会には「普天間基地の無条件撤去を求める意見書の提出を求めることについての陳情」を議会におこないました。議会の委員会の6人の議決権のある人のうち、2人が結論を出す、3人が継続審議、1人が病欠で、継続審議という結果になりました。
9月議会は、同じ無防備運動をしている全国のネットワークからアイディアをもらい、「普天間基地飛行場の5/28日米共同声明の見直しを求める意見書の提出についての陳情」を出しました。6人の議決権のある人のうち、3人が結論を出す、3人が継続審議となり、議長判断で継続審議となりました。議長は民主党です。

 12月議会に3度目の陳情 総務委員会で可決も本会議では不採択

 12月議会は、「沖縄県において辺野古米軍新基地建設の断念を求める意見書提出についての陳情」を提出しました。12月13日の総務常任委員会では、6人の議決権のある人のうち、4人が結論を出す、1人が決議不要、1人が継続審議となり、結論を出すことに。採決では3人が賛成、2人が反対、1人が退席となり、総務常任委員会で可決されました。
 16日に行われた本会議では最初に私たちが提出した陳情の決議があり、賛成8人、反対20人程度の反対多数で不採択になりました。最後の議案として、神奈川ネット太田議員が提出してくださった同趣旨の議員提案が決議され、同じく賛成8人、反対20人程度の反対多数で不採択となりました。
結果は、不採択となりましたが、そのことで議会便りにのるなど、私たちにとっては一歩前進です。
 最後に、みなさんに、鎌倉市の平和都市宣言をご紹介させていただきます。

 【鎌倉市平和都市宣言】
われわれは、日本国憲法を貫く平和精神に基いて、核兵器の禁止と世界恒久平和の確立のために、
全世界の人々と相協力してその実現を期する。
多くの歴史的遺跡と文化的遺産を持つ鎌倉市は、ここに永久に平和都市であることを宣言する。
  昭和33年8月10日制定鎌倉市