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2006年01月20日

国民保護計画素案に意見を

◆2006年1月19日(木) 沖縄タイムス 朝刊

「論壇」
県独自の平和施策要望  -国民保護計画素案に意見を-
西岡信之

 昨年末、第二回沖縄県国民保護協議会が県庁で開催された。この会議で、国民保護法に基づく沖縄県の国民保護計画素案が発表され、1カ月間のパブリック・コメント(県民意見公募)が呼び掛けられている。
 沖縄県は、地上戦を経験し、現在は広大な米軍基地を抱え、唯一の島嶼県という他県にはない特殊な「リスク」を背負っている。沖縄県には、政府・消防庁が作成した都道府県国民保護モデル計画とは別の国民保護計画策定が求められている。それは、政府が法制化し全国の都道府県と市町村に履行さ
せようとしているのは、まぎれもなく有事法制の地方行政版だからだ。一九九一年の湾岸戦争以降、政府与党は「普通の国」を目指し自衛隊の海外派兵を続け、国内ではさまざまな形の有事法制化が進められた。それは学校現場での「日の丸、君が代」強制から住民基本台帳のネット化など生活の全分野にわ
たった。あと残るは、治安維持法の現代版・共謀罪法と新憲法制定といっても過言ではない。
  政府の説明では、国民保護法は、武力攻撃事態が発生したときに、国民の生命、身体、および財産を保護するための措置を迅速に実施することを目的としている。しかし、この法に貫かれた思想は、戦闘を意識し、いたずらに国民に戦時意識を煽っていることだ。くしくも政府が防衛大綱で認めているように、今の日本で武力攻撃を受けることはあり得ない。
 先の米軍再編で、日米軍事一体化がますます鮮明になった。二〇〇四年度の米国の軍事費は世界で第一位の四千五百五十三億ドル。二位のイギリス四百七十四億ドル、三位のフランス四百六十二億ドルを大きく引き離している。
ここに四位日本の四百二十四億ドルが加わると、日米同盟だけでスーパー軍事大国が完成する。日本は、攻撃を受ける国ではなく、再び攻撃を仕掛ける脅威の国として近隣アジア諸国は見ている。
 あり得ない武力攻撃事態を想定することにより東アジアの緊張を激化させている小泉純一郎首相に対中国、韓国との外交を改善させることがよほど大事だ。靖国参拝をはじめ、歴史教科書、防衛省への格上げ、新憲法制定などの軍事政策を正すことが最も平和で安全な社会をつくり出すことになる。沖縄で
は新しい米軍基地を造らせず、基地撤去が何よりも優先されるべき課題だ。
 沖縄の国民保護計画には、政府に平和外交を求めるとともに、無防備地域宣言など、県として独自の平和施策を求めたい。また、今後予想される国民保護計画に基づく避難訓練等については、町内会、学校、病院、事業所、役所も含めすべての機関において、個人の良心の自由を認め、決して強制しないこと、参加しないことによっての差別・選別の禁止などを明記する必要がある。また労働組合は、組合員に避難訓練などの強制やそのことによる差別・選別をしないよう当局と交渉し労使で確認することも必要だろう。
 県民を戦争の被害から守るための施策を沖縄県内のすべての自治体で取り組めるよう沖縄県にパブリック・コメントを集中しよう。(那覇市) 

投稿者 全国ネット : 2006年01月20日 01:15

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